先月のガス代の請求書を見て、思わず声が出ませんでしたか?「また上がってる…」と、家計への不安を感じているのは、あなただけではありません。
しかし、ご安心ください。ガス代を節約するために、30個もの方法を覚える必要はありません。
この記事では、節約アドバイザーである私が、500世帯以上の家計相談に乗ってきた経験と公的なデータに基づき、「本当に効果の大きい節約術TOP5」だけを厳選してご紹介します。
読み終える頃には、何から手をつければ良いかが明確になり、「これならできる」という自信が持てるはずです。
なぜ?我が家のガス代の75%は「お風呂(給湯)」で使われていた!
家計相談で「ガス代を節約したいんです」というお話を聞くと、多くの方がまずガスコンロの火加減を気にされます。もちろんそれも大切ですが、実はもっとインパクトの大きいポイントが見過ごされがちなのです。
私もアドバイザーになりたての頃は細かい節約術をたくさんお伝えしていましたが、ある時、政府のデータを見て衝撃を受けました。
実は、家庭で使われるガスのエネルギーのうち、実に4分の3にあたる約75%が、お風呂やシャワー、キッチンでの洗い物といった「給湯」に使われているのです。
家庭におけるガスエネルギー消費の内訳
- 給湯用: 74.1%
- 厨房用: 18.3%
- 暖房用: 5.5%
- その他: 2.1%
出典: 2021年度 家庭用エネルギーハンドブック – 資源エネルギー庁
つまり、節約の最短ルートは、ガス消費量が最も大きい「給湯」、特に毎日使う「お風呂」の使い方を見直すこと。ここに集中するだけで、驚くほど効果が出るんですよ。

【効果順】今日から始めるべき、ガス代節約の最優先アクションTOP5
それでは、いよいよ具体的なアクションをご紹介します。いろいろな情報を見て混乱してしまった恵子さんのような方のために、最も効果が高い順に5つだけを厳選しました。ぜひ、できるものから試してみてください。
1位:追い焚きをしない(家族で続けて入浴する)
- なぜ効果があるのか?
冷めたお湯を再び温める「追い焚き」は、多くのガスを消費します。給湯器の働きの中でも、特にエネルギーを使う原因の一つです。これをなくすことが、最も効果的な節約に繋がります。 - 具体的なアクション
家族がいるご家庭では、なるべく入浴の間隔をあけず、続けて入るようにしましょう。お湯が冷める前に入れば、追い焚きは必要ありません。一人暮らしの方や、どうしても間隔があいてしまう場合は、浴槽に必ずフタをする、保温シートを併用するなどの工夫で、湯温の低下を最小限に抑えられます。
2位:給湯器の設定温度を1〜2℃下げる
- なぜ効果があるのか?
設定温度が高いほど、お湯を作るためにより多くのガスが必要になります。特に冬場は無意識に温度を上げがちですが、たった1℃下げるだけでも、年単位で見ると大きな差になります。 - 具体的なアクション
現在42℃に設定しているなら、まずは41℃にしてみましょう。食器洗いの際にお湯を使う場合も、給湯器本体の設定温度を少し下げてみてください。少しぬるく感じるかもしれませんが、ゴム手袋を使えば快適に洗えますよ。
3位:家族全員でシャワーの時間を1日1分短縮する
- なぜ効果があるのか?
シャワーは、お湯を出しっぱなしにするため、意外とガスを消費します。4人家族が1分ずつ時間を短縮するだけで、1日に合計4分のお湯を節約できます。 - 具体的なアクション
体を洗っている間はシャワーをこまめに止めることを意識しましょう。また、節水シャワーヘッドに交換するのも非常に効果的です。これは、給湯器が作るお湯の量を物理的に減らしながらも、水圧を保ってくれる便利なアイテムで、節約の補助として大変優れています。
4位:浴槽にためるお湯の量を少し減らす
- なぜ効果があるのか?
浴槽にためるお湯の量が少なければ、その分だけ沸かすガスの量も少なくて済みます。とてもシンプルな理屈ですが、毎日のことなので着実に効果が現れます。 - 具体的なアクション
いつも満杯にしているなら、水位を少し下げてみましょう。半身浴を取り入れるのも良い方法です。肩が冷える場合は、乾いたタオルを肩にかけるだけで保温効果があります。
5. 調理中の火加減は「中火」を基本にする
- なぜ効果があるのか?
強火にしても、鍋底からはみ出した炎の熱は空気中に逃げてしまい、エネルギーの無駄になります。鍋やフライパンの底にちょうど当たるくらいの「中火」が、最も熱効率が良いのです。 - 具体的なアクション
調理を始める際は、まず中火を意識してください。煮込み料理などでは、フタや落し蓋を活用することで熱が効率的に伝わり、さらにガスの使用量を抑えられます。
✍️ ミナ(節約アドバイザー)からの一言アドバイス
【結論】: まずは「追い焚きをやめる」か「給湯器の温度を1℃下げる」のどちらか一つから始めてみてください。
なぜなら、この点は多くの方が「面倒だ」と感じて後回しにしがちですが、実は最も効果が大きいからです。私がアドバイスしたご家庭でも、この2つのうちどちらかを実践しただけで、翌月の請求額が目に見えて変わったというケースがほとんどです。この知見が、あなたの成功の助けになれば幸いです。
もっと節約したい方へ。5分でできる「ガス会社の料金診断」
ここまでご紹介した日々の節約術は、毎日の行動を変える「戦術」です。これだけでも十分に効果はありますが、さらに大きな成果を目指すなら、契約そのものを見直す「戦略」も視野に入れると良いでしょう。
特に、日々の節約術とガス会社切り替えでは、節約できるインパクトのレベルが大きく異なります。
もし、あなたのお住まいがプロパンガス(LPガス)であれば、料金を見直す効果は特に大きい可能性があります。プロパンガスは都市ガスと比較して料金が高めに設定されていることが多く、供給会社によって価格が大きく異なるためです。
「でも、切り替えって面倒そう…」と思いますよね。私もかつてはそうでした。多くの方が、面倒だからと後回しにして、実は年間数万円も損しているケースをたくさん見てきました。
今は、インターネットで複数のガス会社の料金を一度に比較できる無料の診断サイトがあります。検針票(ガスの使用量が書かれた紙)を手元に用意すれば、5分ほどで自分の家のガス代が安くなる可能性があるかを確認できます。
特定の会社をおすすめするわけではありませんが、一度、ご自身の契約が最適なのかをチェックしてみる価値は十分にありますよ。
よくあるご質問(FAQ)
最後に、お客さまからよくいただく質問にお答えしますね。
Q. 節水シャワーヘッドって、本当に効果がありますか?
A. はい、効果は期待できます。製品にもよりますが、30%〜50%の節水(お湯の使用量を減らす)効果を謳っているものが多く、シャワーの時間が長いご家庭ほどガス代の節約効果も大きくなります。初期費用はかかりますが、長い目で見れば十分元が取れる投資と言えるでしょう。
Q. 冬の暖房は、ガスファンヒーターとエアコン、どっちがお得?
A. 一概にどちらがお得とは言えず、お住まいの地域や家の断熱性、電気・ガスの料金プランによって異なります。一般的に、ガスファンヒーターは部屋全体を素早く暖めるのが得意ですが、長時間使うとガス代がかさむ傾向があります。一方、エアコンは暖まるまでに時間がかかりますが、一定の温度を保つのは得意です。短時間ならガスファンヒーター、長時間ならエアコン、といった使い分けがおすすめです。
Q. 給湯器の電源は、こまめに消した方がいいですか?
A. 最近の給湯器は待機電力も少ないため、数時間使わない程度であれば、電源をこまめにオンオフしても節約効果はほとんどありません。旅行などで長期間家を空ける場合以外は、つけっぱなしでも問題ないでしょう。
まとめ:自信を持って、今日から一歩を踏み出しましょう
ガス代の節約について、大切なポイントをもう一度振り返ってみましょう。
- ガス代節約の鍵は、全体の75%を占める「給湯」にあり
- まず取り組むべきは「追い焚きをしない」「給湯器の温度を下げる」こと
- TOP5のアクションを実践するだけで、来月の請求書は変わる可能性がある
- 根本的な見直しとして「ガス会社の切り替え」も有効な選択肢
もう、たくさんの情報を前に途方に暮れる必要はありません。今日からできる、たった一つのアクションから始めてみませんか?
小さな一歩が、来月の「嬉しい変化」に繋がります。まずは一番簡単な「給湯器の温度を1℃下げる」ことから、今日さっそく試してみてください。あなたの家計管理に、確かな自信と安心感が訪れることを心から応援しています。
参考文献リスト
- 資源エネルギー庁 「省エネポータルサイト」
- 東京ガス 「ウルトラ省エネブック」

