あのSATCを手がけたHBOがまたもや4人の女の子を主人公にしたドラマGirlsを制作していることをご存知でしょうか。
私は元々SATC信者でもありますが、最後のほうは商業的すぎて(特に映画は、映画にするほどでもないと思いました)、だんだんと冷めてしまっていました。
彼女たちの世界は所謂セレブ。ファッションや住まいはもちろん、交流関係を見ていても、憧れてばかりの部分はありましたよね。
さて、Girlsの話に移りましょう。
私がハマった理由は《リアルさ》です。20代の等身大の女の子たちを描いていて、その後その4人の女の子たちがSATCメンバーのように成功し、30代にはセレブになるという人生かというと、そうではないのです。
少し破天荒なセックスコメディではあるけれど、リアルな成功や失敗、きっかけを展開しています。
女の子4人たちは、男性とくっついたり、離れたりと、その時の心情や心の移り変わりも、同性にはとても共感できるよう描かれています。
主人公のハンナは、ぽっちゃりキャラ。
頭の回転が抜群に良くて、自己愛が強く、自分勝手でわがまま。不思議ちゃんでもあります。
常識とは無縁なハンナルール的行動や言動を繰り返すのですが、私たちがハンナの心に触れられたときは、彼女の魅力にぐんぐん吸い込まれていきます。
ハンナは腐れ縁アダムとの恋愛が中心なのですが、2人の波長はとてもぴったりで、まさしくお似合いのカップル。
2人が一緒になっているときは、何だかとても安心できます。
途中アダムは、別の女性と付き合ったりしますが、別れのきっかけを作っているのは必ずハンナなのに、ジェラシーを感じ、心の中が複雑になっているのを見て、この自分勝手さも等身大の女の子が描かれているなぁと思います。
そのハンナを中心に、4人の女の子たちの数年間を描くストーリーは、恋愛においても人生においても、成長があるとしてもほんの少しづつ、なのです。
そして男性キャラも負けてはいません。
ハンナのインパクトが強いので(エミー賞も総なめですし)、どうしても影になりがちですが、ハンナを中心に恋愛を繰り広げたアダムをはじめ、自分のアイデンティティーをしっかり持つ、個性豊かな、これまた等身大のキャラクターばかり揃っています。
このドラマを見て、私が求める恋愛ドラマというものは、ブラックユーモアなコメディー要素があって、それぞれの主人公が等身大に描かれていることが条件なのかもしれないと思いました。
女性にとってはリアルさってとても大事だと思うんです。
それだけ恋愛というものは、身近に繰り広げられているものだからこそ、こういうときの男性の感情が知りたい、女性の気持ちに感情移入ができる、そして彼女たちと同じように自分も成長している気持ちになれる、そんなふうに楽しんで視聴していた大好きなドラマです。